絶叫機械

造形する脚本家、麻草郁のブログ。

小説

クリストファー・プリースト著『奇術師』(ISBN:4150203571)を読んでいる。二人の奇術師が記した日記を中心とした、確執の物語だ。登場人物のひとりルパート氏は、奇術師のくせに客席から奇術を見ると、トリックを見破れない。ライバルのボーデン氏が行う記…

ティプトリー『老いたる霊長類の星への賛歌 (ハヤカワ文庫SF)』

ぶーんぶーん、ティプトリーの『老いたる霊長類の星への賛歌』を読んだよ。気持ちが落ち込んでいるときに読んだから、とても重くて、胸が痛かった。 ぼくが男であることや、きみがどちらかの性であることを、ぼくはときに忘れたくなる。生きるためにみじめな…

メッセで友人と交わした会話うろ覚え再現(一部フィクション) 友「華氏451度にディックを見た」 麻「映画版はディック的かもな」 友「ていうか電気羊」 麻「ブラッドベリからは諦念を感じる」 友「『おぼえたら、燃やすんだ』」 麻「名台詞」 友「体制に対…

友達の日記からリンクされてたので読んだ筒井康隆の文章が良かった。 http://www.shinchosha.co.jp/mishimasho/016/tutui.html 「何度も言うようだがセックスとは書くものではなくするものだ」という名台詞や「書いていてさすがに世界が狭いと感じたのか陳腐…

『水晶内制度』笙野頼子 そういや感想をちゃんと書いてなかった。ちゃんと? 誰かの日記でほめていたので買いました。僕は、SF以外はそういう読書傾向ですよ、好きな純文作家はとくにいません。 「記憶を失った女作家が国家成立の神話を捏造する」という粗…

というわけで笙野頼子「水晶内制度」を読んだ。こりゃすげえ、純文学面白い、と思ったがよく考えたら近未来SFととれなくもないのでおれが楽しめて当然なのかもしれない。最高傑作らしいが、他の作品も読みたくなった。なぜ誰もおれにこういう面白い作家の…

ハバードの「バトルフィールドアース」と山田さんの「リアル鬼ごっこ」の時代背景は、どちらも西暦3000年。 http://www5b.biglobe.ne.jp/~madison/worst/space/bttlefield.html

山本弘著 神は沈黙せず(アソシエイトプログラムリンクです) この本には、トンデモな人がトンデモな説を信じるのはなぜなのか、と問い続けた著者の答えが書いてある。トンデモの人は心が弱いからトンデモな説を信じるのではない、トンデモの人は頭がおかし…