絶叫機械

造形する脚本家、麻草郁のブログ。

抱負と新作紹介

 明けましておめでとうございます。昨今不穏な世相ではございますが、おかわりなくお過ごしでしょうか?過去と未来は繋がっていますが不可逆です、よりよい未来へ人類の進歩と調和を、あなたに良い脚本と演出を。
 2010年も絶叫機械と麻草郁をよろしくお願いします。
 さて、絶叫機械世界の殺人者シリーズ胸像、2010年第一弾は彼、アルバート・フィッシュです。

アルバート・フィッシュ


 ブルックリンの吸血鬼と呼ばれ、股間に大小29本の針を刺したマゾヒストにしてサディストの彼は、神の伝道と称し生涯に400人を殺害したと自供。子供の頃から鞭うたれることが好きで、キリストの受難を超越するため自身の子供にも釘を打った板で尻を叩くことを強要し、目の前で射精した。1936年に電気椅子で処刑された。今年は彼の生誕100周年となる。
 フィギュアは特徴的な目、そしてシワを再現し、彼の変態性と残虐性、そして彼の望んだ聖性とは程遠い無感動性を追求しました。虚ろな目の奥に何を見るかはあなた次第です。
 そして第二弾はミスターポゴこと地獄のピエロ、ジョン・ウェイン・ゲイシー

ジョン・ウェイン・ゲイシー


 エリート街道をすすんだ彼は幾度か性的暴行で起訴されるも、持ち前の詭弁を駆使して社会性を維持し、33名の子供たちに性的暴行を加えた上で殺害、自宅地下などに遺棄した。チャリティー活動などでピエロのポゴに扮しているとき、彼は心の安らぎを得たという。癲癇もちで負けず嫌いの父親に理不尽ないじめを受けたことが彼の特性である「自分に都合の悪いことをねじまげる」という精神性を育てたと言われている。1994年に薬物注射にて死刑。
 フィギュアはピエロの扮装をしたゲイシーの笑顔とも泣き顔ともとれる表情を立体化。彼が自分を追い込んだ、逃げ場のない空間の狭さと緊張感を感じ取ってください。

世界の殺人者シリーズ


 殺人者の胸像を手元に置くことは、いったいどんな意味があるのでしょうか。私にはそれを決めることができません。楽しみのためなのか、理解のためなのか、不思議さなのか。ただわかるのは、それは止むに止まれずのことなのだ、ということです。いままで数十人の方がこのシリーズを手にしてくださいました。これからも、ご愛顧いただくこと、そして未だ出逢わぬ方がこのシリーズに接し、何かの情動をおぼえてくださることを望みます。