絶叫機械

造形する脚本家、麻草郁のブログ。

ぼく、アイアンマン。

 あーもー最高!やってくれ、どんどんやってくれ!おれは映画の中でおれのできないことをやってのける奴が好きなんだッ!せせこましく小さなことにウジウジする奴なんて、鏡の中だけで充分だッ!というわけで『アイアンマン』を観た。キャッチコピー「装着せよ―強き自分」はどうかと思うね、だってスターク社長は裸でも強いからな。ベッドの上でも最強だぜヒャッホー。
 狭い世界観を打ち砕いたりもがいて見せることで大人ぶる映画が多い中、能天気なスターク坊ちゃまの周りには自分の見える世界しかない。だから「自分の役割」に気付いてみせてもおれはちっとも涙を流さない、ロボットだからマシーンだから、じゃなくて、そこには悲壮な覚悟も凄惨な意地もないからだ。ただ新しい自分を発見して面白がってる奴に贈るのは笑顔だけだろう。おめでとう、で、お前だれ?「ぼく、アイアンマン!」
 ひとは他人を想像することしかできない。あいつはいい奴だ、あいつは汚い奴だ、本当に?本当にわかってる?わかってないくせに勝手に決め付けて嫌ったり愛したりしてない?じゃあわかるって何だろう、本当に他人のことを理解することなんてできるんだろうか?いやまあできませんよね、どこまでいってもいくら言葉を尽くしても本当のところはわからない。わからないまま終わる、そんなのは嫌だ!
 スタークは何も知らない、ただ目の前の機械をいじる「ここをこうすると、ああいうふうに動くんだな」仕組みがわかれば何でも作れるけど、仕組みのわからないものはどう触ったらいいかもわからない、自分の作った兵器の売り先、会社の行く末、真面目な秘書。でも面白そうだからいじっちゃえ、このねじをまわすとどうなるのかな?確かめたら爆発するかもしれない、でもいじらずにはいられない。人間はどうして火を使えるんだろう、そりゃ初めに使った奴がいたからだ
 アイアンマンは飛ぶ、可愛いポーズで、仮面の中には満面の笑み、だって楽しいからな!
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
http://fragile.mdma.boo.jp/images/anpan.gif
インスパイア元は中野監督!>http://blog.livedoor.jp/n_tko/archives/51049242.html
画像を借りたのはミノワさん!>http://fragile.mdma.boo.jp/?eid=880414
ミノワさんは一行バトンにも答えてくれたよ!