絶叫機械

造形する脚本家、麻草郁のブログ。

壊れているのは誰の心なのか。

自分でもわからないんじゃないか。

別になんのタイミングでもないけど、ふと、PETAは壊れてるなあ、と思ったので考える。
PETAというのは、過激な活動で知られる動物保護団体の名前。動物の権利を守る団体。
おもに裸で歩いたり、裸で歩いたりする。
(PETAの面白抗議活動についてはこのブログが詳しいhttp://www.actiblog.com/petanews/
PETAは本当にバカだと思うけど、その抗議運動を表明するサイトのバカさ加減は想像を超えている。
うさぎストリッパー
http://www.hautbar.de/start.html
乳牛女ナンパビデオ
http://www.milkgonewild.com/
基本的には、エロで釣ってグロで落とす。たぶん、エロい風に作ればいろんなひとが興味を持って、その上でグロにするとインパクトが強い!って思ってるんだろうけど、その「インパクトが強い!」ってところだけで暴走しちゃってて、単なる面白ビデオになっているところがすごい。前に書いた感想文。

エロいのかな……と思わせて牛屠殺映像!というふしぎテクニック。「牛かわいそう!」「でもエロい」「牛はかわいそうだけどエロい」という二律背反に誘い込んでどうする。

コミュニケーション不全の愛想いい子みたい。

「パッとしない顔」の本当の理由----「かたち」より「はたらき」シロクマの屑籠(汎適所属)
 これを読んで思ったのは、ほんとうに「無表情」で損をしているひとってのは、わりと自分が「無表情で損をしている」ってことには気づいているんじゃないか、ってこと。ひとに会うたび「怒ってる?」「怒ってないよ」なんて会話していたら、誰だって自己評価の中に「黙っていると怒っていると思われる」ってのが含まれるようになるだろう。それが改善(ってのも嫌な言い方だな、現状に対する措置、か)に向かうかどうかは、本人次第だけど、ある程度コストをかけても得が増えると思ったら、少しは愛想よくすることもあるだろう。
 だから、本当の意味で問題になるのは、本人にとっての「愛想良さ」が、周囲と馴染んでいない場合だ。
 大人数の飲み会で、いつもニコニコしている。誰かに酒を勧められると喜んで飲むし、楽しそうに会話にも参加する。表情も豊かで、語彙も豊富で、率先して楽しんでいるように見える。でも、限度を知らない、いつもベロベロになるまで飲んで、だんだん周囲と話がかみ合わなくなって、タクシーで帰ったり、始発まで眠ったり。こういうのをパーティーピープルっていうのかな、コストに効果が見合ってない感じ。うん、自分がそういう人間だったから、余計にそう感じてしまう。どんなに楽しい場でも一枚の壁を隔てている感覚、おれの笑顔大丈夫?ひきつってない?なんでみんな笑ってるの?みんなが楽しいと、うれしいんだよ。
 ある時ぷつんと何かが切れて「みんな」の顔が見えなくなった。いや、それまでだって、見ていたかどうかは怪しい。それからは少人数でちびちびと飲むようになった、酒の量も減った、騒がないように改善、いや、現状に対する措置を施した。えらく損をした、という思いだけが残った、もしあの時無表情でいたら、誰かが「怒ってるの?」って聞いてくれただろうか。イベントの主催をしたり、司会者をやるのは、ベロベロになれないからだ。自制がきいた状態でみんなの顔を見ると、楽しんでくれているような雰囲気が少しだけわかる。安心する。
 PETAってそんな感じだ。やりすぎなほど愛想がよくて、なんだか浮いてるかわいそうな子。話がズレた。

自分大好き!お前もおれを好きになれ!というのはどうかと思う。

 どうなんでしょう動物保護、虐待は嫌だけど肉は食いたい、ってのは中途半端なんでしょうか。 
 そういやこの前「占いは信じないけど姓名判断は信じる」なんて言ってる友達に「信じるか信じないか、どっちかにしないと調子に乗るやつがいるから、曖昧なのは良くないんだよ!」って力説したのを思い出したよ。オカルト話は徹底的に否定しておかないと、1が100になったりするんだよ!たとえばね、99間違っていたことでも、1つ正解が出ただけで今までの間違いをなかったことにするのがオカルト的思考法なの。だから甘い顔をしているとすぐに「ほらね〜、だから……」と言ってくるんだよ!と頭をかきむしりながら。
 で、動物保護なんだけども。
 ベジタリアンから見れば、動物を食うような連中は徹底的に否定しておかないと、すぐに調子に乗るような感じなのかもしれない。野菜だけ食べていればいいものを「タンパク質の補給が…」と言って、子供たちに無理やり動物の肉を食べさせたりするんだろうか?(子供たちが判断のつけられる年齢になる前に、強制的に!)ベジタリアンになる自由を奪われ、肉を食わないと死ぬといった「間違った」情報を植え付けられ、ベジタリアンを差別したり、社会から排斥したりするんだろうか?
 おれにはどうにも、そんな風に思えない。むしろ子供が嫌いなのは野菜の方だろうし、ベジタリアンの社会的地位が低いってのも聞いたことがない。いやでもこれは、おれがオカルト的思考にハマっているのかもしれないな。ベジタリアンが99正しいのに、1つの間違ったところを指して「ほらね、間違ってる!間違ってる!」ってはしゃいでるだけなのかも……? 
 とまあ、こうして自問しているうちに、まんまとかすめ取られたりするんだよな。自問しないで行動に移すのが大切だ、ポジティブに!マッチョに!身勝手に!って鏡に向かって自己啓発!うんこ!そんなのはどうでもいいんだった。
 とにかくおれは肉が食いたいし、オカルトな理由で肉食を否定されちゃ困るってことが言いたい。だいたい「動物かわいそう!殺されるだけでもう虐待!」っていう発想はさ、あれでしょ、ヒマで金があるから言えるんでしょ、ポール・マッカートニーとか。ヒマで金があると人間面白くなっちゃうから。ローマの皇帝みたくなるから。
 そう考えるとやっぱPETAはおもしれーなー。
 その辺、日本のベジタリアンは単なるグロ好きでつまらないので、もう少し勉強してほしい。
http://saisyoku.com/slaughter.htm
 援助交際系ビデオのパロディなんか作ったら社会派でいいんじゃないか。ベジタリアンって児ポ賛成してそうな印象があるし(いわれなき偏見)。

自分でもわからないんだよ

壊れているのはおれの心、ってことで双方丸くおさめてくれないか(くっちゃくっちゃ)(スジ肉を噛みながら)(フェードアウト)