どんな顔すればいいかわからないの
id:kotoko:20050517#p1
少女単体の公演を見にいったひとのレポートです。ぼくと小島君(id:orangestar)しかコメントしていない(しかも更新直後に)ってのが、すべてを表している気がする。小島くんはみかんの星というまんがサイトをやっているひと。ロリコン。
ロマンチックが止まらない。
Q:なぜぼくに、答えを訊いてくれないのですか?(匿名)
A:ふと、Gヒコロウ閣下のマンガで「兵器が女の子だったら戦争起こらないのに」ってネタがあったのを思い出した。あと吉田戦車の「犬がぶらさがっている自動小銃」とか。
とにかく、かわいいものが兵器になっていると、戦争どころじゃないだろう、というのが発想の中心にはあって、それはおれにとっても当然であるかのように思える。だってかわいいもんなあ、もし戦争になったとして、敵兵士が全員おかっぱメガネ少女だったらすぐ投降するもん、おれ。殺せないよ!おかっぱメガネ少女は。
ところが現実の戦場では「女子供の方が動きが遅いから殺しやすい(© Stanley Kubrick)」ので困る。どんなにかわいい兵器を投入しようと、暴力が支配する世界では、それらは「かわいいターゲット」でしかない。あっ、そういや膣に異物を挿入すると爆発する「美少女爆弾やさしくしてねちゃん」ってのもいたなあ(吉田戦車はド変態だなあ)!
小島君が以前「2chで匿名のまま議論しているのは思春期のいたいけな少女なんですよ!ちょっと強がりで、わがままで、煽られるとすぐ怒り出して……『もう来ねェよ!』って言ってるときは涙ためてますよ!」と言っていたのも同じ理由だ。これは「匿名で議論をふっかけてくるやからは何がしたいのか」という問いに対する説明になっていると思う。少女ではなくとも、思春期に人間は「自分」と「他人」の区別がつくための壁を乗りこえる。ところが、壁の上に登るとそれが壁ではなく崖の上であることに気づくのだ。そう、壁の向こうにあるはずの「自分と他人の区別が簡単につく場所」などというものはなく、いつまでも自分と他人の境はあいまいで、状況によって判断しなければいけないということに気づくのだ。
そんな怖いことがあるか、誰もルールを決めてくれないなんて!大人になったら自然に区別がつくようになると思っていたのに!そういう不安が誰の心にもある。部下の気持ちがわからない上司、バイト先で年上を叱る若者、誰もかれもが「大人って意外とちゃんとできてない!」ということに不安を感じているのだ。
対応はいろいろだ。当り散らすやつ、泣きわめいて助けを求めるやつ、わかったふりをして我慢するやつ。さいごのが「おれの方が頭いいよゲーム」の主人公、つまりぼくであり、きみだ。ぼくたちは「わかったふり」をする、世界の仕組みを見通したふりをして、何とか耐えようと考える。だけど世界はぜんぜんわかんない、わかったと思ったらすぐに手のひらからすりぬける。わかんない。
わかりたい、わかんない、その繰り返しだけじゃつらくなる。自分の脳内だけじゃ、答えが正しいのか間違っているのか、そもそも答えがあるのかすらわからない。だから、Webに自分のおもいついた答えを書く、答えあわせをする、確かめる、誰かに採点してもらいたいと思う、実行する。電波チラシも、ブログも、Web日記も、出会い系も、全部おなじだ。
ぼくらはずっと、答案用紙を出し続けている。誰かが採点してくれるのを待っている。だけどほしいのは「きみの回答」じゃない、きみが考えた答えじゃない。ぼくはきみに採点されたい、きみの知っている真実が知りたい、だけどそんなものはどこにもない、だから訊かない。ぼくはきみに質問しない。
戦場で「かわいいもの」に意味がなくなるように、きみとぼくの境界はあいまいだ。きみはぼくに答えを教えてもいいけれど、それは弾丸のようにぼくをつらぬかなければならない(もしくはやさしくしてねちゃんの膣を貫く陰茎のように)。つらぬくことで境界は生まれる、きみが匿名でいる限り、きみがぼくではないという保障はない。だからきみはぼくに採点されることを待っていてはいけない、きみはぼくをつらぬいて、きみがぼくではないことを証明しなければならない。そのときをぼくは待っている。
電波かな?と思ったらその2実戦編〜脊髄反射〜
*id:screammachine:20050512#p2の続きです。
Q:げげ!通りすがりの奴に「つまらない」ってコメントされた!ショック!
A:あー、下の方で「才能がない」とか書かれてますね、ご愁傷様。でもよく考えてみてください、匿名のコメントと知り合いの辛らつなひとこと、比べたら衝撃が少ないのはどっちでしょうね。本当に誰かをグッタリさせたい通りすがりのひとは、まず誰かに尊敬されないとならないのだ!というのは秘密テクニックなので秘密にしておきます(こういうくだらないギャグを書くと、匿名氏の多くはイライラするらしい、ふしぎですね)。
そんなぼくも、むかしは匿名のコメントにすごくイライラさせられました。何だか短いからよく意味がわからないし、正しいことを書いているような気がするときもあるし。とにかく匿名だから真意がつかめない、何を書いてもばかにされる。反論する、反論が返ってこない!グッタリする。
それが「おれの方が頭いいよゲーム」なのだと気づくまではすごく時間がかかったものです(麻草さんは頭が悪いですからね)。とにかく、それがゲームなのであれば、相手のルールに乗るか乗らないかで話が全然違ってきます。匿名氏は議論がしたいわけではなく、文書の持つ印象を悪い方へ誘導するのが目的なのだから、あなたはただ「印象を悪い方へ誘導する」というルールに対して恐れを抱かなければいいのですよ!まあ簡単。
ただまあ、そんな風に不毛な罵倒合戦を避けても「言いたい放題言いやがってこのばか」って気持ちは消えないので、通りすがりって名前で書き込む奴の似顔絵とかを描いて気をまぎらわしたりするといいです。もうねー、ぶっちゃけ解決不可能ですよ、感情に関しては、書いただけで勝ち、書いた奴はいい気分だろうけど、書かれたこっちは最悪ですよ!
図1通りすがり想像図
と、こんな風に脊椎反射で「気にしていません!」「でもムカつく!」っていう文章で反応すると、通りすがりは「釣られた釣られた」と喜んで書き込みを続けるので、通りすがりの誰かが何か書いていたら、とにかく本文で反応するのはやめましょう。
あと思い出したんですけど、前に「読むと気分悪いから、ああいうコメントは削除してほしい」って友達に言われたことがあったんですよね。だからあんまりそういう書き込みを話題にするのはよくないのかもしれない。でも消すのは持論に反するので「とにかく全部自演ですから気にしないでください!」って言うのはどうだろうか、友達なくすだけだろうか。というか友達なんているんだろうか、全部おれの妄想なんじゃなかろうか(こういう韜晦も嫌われるんだよなあ、通りすがりには。あと「わかってますからアピール」するのもムカつくみたいだ、気持ちはわかる、ムカつかせようと思ってやってるからな!ムカつけば?通りすがりなんでしょ?バーカ!うんこ!小鳥!)。
というわけで実戦編、いかがでしたでしょうか(コメント欄参照)
大方の予想を裏切って申し訳ないけど、この通りすがりは自演ではないのです。どこの誰かはわからないけど、流れに乗ってみたのか、それとも本気なのか、ぼくには全然わかりません。まあせっかく書いてくれたのですから、彼とぼくの文章をテキストにして、批評の方法を分析していきましょう。
通りすがり、あ 『topの映像(包丁で刺すやつ)に微塵の才能も感じないんですが、あれは、こういうパソコン技術があるよってことを言いたいのかそれともこういうおもしろおかしなセンスが私にはあるよってことを言いたいのかどっちでしょう。どっちにしても、糞ですけど…。逃げ道作りまくりの、時間かけたんだろう、文章も、つまんないです。頑張って下さい。』
まず彼に欠けているのは、才能というのは理解できないひとには理解できないものだ、という利己的な考え方です。たとえば、ぼくは寿司が好きですが、そんな寿司好きのぼくに「魚とか全然おいしくないんですけど」と言っても、それでは寿司を批判したことにはなりませんね。そんな主張に対しては「こんなおいしいものが食べられなくて可哀想だなあ」としか思えないからです。ものが寿司であればわかることが、こと「才能」という言葉になるとわからなくなるのです、不思議ですね。
また、皮肉なたとえを二つ置いて、そのどちらであっても評価はできないという主張もあまり意味を成しません。なぜならそのどちらでもない場合、その二つしか想像できなかった批判者に対して自己愛の強い作者は「わかんねえのかこいつ」としか思えないからです。
効果的にひとを傷つけたい場合は以下の点を守りましょう。
- 技術的な欠陥や完成度を問題視しよう
- 糞と呼びたい場合は理由もなく糞呼ばわりしよう
次のはお恥ずかしい、自演です。
# 通りすがり、い 『あと「ちゃんとFLASHをやっておけばよかったなあ」ってのが、非常に頭わるそうですね、やっていれば教科書に載っていた、とでも言いたいのでしょうか。ほんとうに、糞ですね。』
まあ書いた本人なのだから、欠陥はわかって当然ですね。この書き込みはいわゆるズルなので、分析する価値もありません。おれ煽りの才能ないなあ。
screammachine 『あさん>自分を殺したいという欲求のあらわれです!逃げ道ってどこなんでしょうか、ぜんぜんわかりません。
いさん>ばれた!そうです!そのとおりです!』
正確に言うと「ひとを殺したい、自分も殺したい」という欲求のあらわれ、ですね。通りすがり氏が出した例に対する否定がないので、うまく意味が通っていません。続く「わかりません」ですが、このときは「時間かけて」という表記から上の長文を想起したんですね、ぼくは。だから本当に何が逃げ道なのかわからなくて、質問してみました。煽りポイントはふたつ。
- 短く意味の通りにくい文章で相手の意見を否定。せっかくコメントを書いたのに手軽くあしらうので相手は頭に血がのぼります。しかも否定。
- エクスクラメーションマークの多用。テンションの高さを表現し、興奮しながら何かを誤魔化そうとしている雰囲気、つまり通りすがり氏の文章に衝撃を受けた様子を感じさせることができます。
# 通りすがり、あ 『逃げ道は、それこそ「ちゃんとFLASHをやっておけばよかったなあ」とか…。文章の語尾の()内なんてほとんどそうじゃないですか。「自分を殺したい欲求」を表わすのに、自分で自分に包丁刺した映像ですか。浅いし、薄いし、糞ですね。topに置いてるから自信作かと思うんですが、他の短い映像も、どれも本当につまらないです。たぶん友達や知り合いだと言ってくれないと思います。それを匿名とか通りすがりとか電波とか云々のネット論的なレベルに話を落すのはやめましょうよ。貴方が映画の感想を述べるように、ここの映像と文章についてのただの感想です。頑張って下さい。』
ああっ、自演の指摘を援用してしまった。通りすがり氏の前回書き込みは()を多用した文章の前にポストされたんですが、ここで後から書かれた文章を例えに出すことで、読者のミスリードを誘おうとしているんですね。続く罵倒は軽快です、文章に対する批判を捨てて、攻撃対象を映像作品全般に絞りました。けっこううまいです。ミスしないためのポイントはふたつ。
- 自分以外の匿名は全て自演だと思え
- 自分の正義を疑うな、善意の書き込みであると言い聞かせよ
screammachine 『あさん>うわあ、おれの文章は二行半書くのに時間かけているように見えるのか!(逃げ道作りまくりの、時間かけたんだろう、文章)あとね「糞だ」ってのも感想なんですよね?だからおれもあなたをバカだと書きますよ。これも通りすがりさんの文章に対するただの感想です。ってループになっちゃうから「ただの感想」への反論をそういう論法で封じるのは無理ですよ、バーカ、恥知らず。』
まあ素直な反応ですよね、最後に「バーカ、恥知らず。」とつけることでかろうじて煽り要素を残していますけれども、面倒くさくなってますね、少し。
screammachine 『はしゃぎすぎた、真面目に書こう。残念だけどぼくの友達は結構優しいので、つまらないものはつまらないと正直に言ってくれるよ。イベントをやっても見に来たり来なかったりする。きみが「つまらない」という意見を書くのは自由だし、不愉快だと思ったって感想を書くのも自由だ、だから、ぼくがきみの文章を読んで君をバカだなあ、って思ったことを表明するのも自由だ、そうだね?だけどきみはその反応を喜ばない、どうしてほしい?うん、わかってる、きみはぼくが心底傷ついて、反省して、映像などへの興味をなくすことを期待しているんじゃないかな?そうすればきみの意見はひとりの人間の行動を支配したことになるからね。きみがやりたかったのは、そういうことだ。』
その面倒臭さを払拭するために熱く語りました。基本的には同じことを書いているんですが、簡単に言うと「バカって言われたからバカって言いかえすもんね」ってことなので、バカみたいですね。以下煽りポイント。
# 通りすがり、あ 『だから、そういう思想論的なネットの勝ち負け論的な話にレベルを落とそうとするのやめましょうよ。topの映像は薄く、浅いという感想と、文章が逃げ道だらけでつまらないという感想に対して、「それはひとりの人間の行動を支配したことになる」って、そんな大袈裟な展開にするのはやめましょう。コメント欄を全否定するような。過去を見ると貴方も知り合いのバンドのボーカルの女性に感想言ったりアドバイスしたりしてるし、優しい友達にはつまらないと言われることもあるんでしょう。もう30歳近いし、そこまで馬鹿じゃないだろうから、たぶん私が言った感想は、もう自分でよく分かってると思いますが。』
はい、ループ開始しました。
screammachine 『すごいなあ、過去ログまで読んでくれてありがとう。でも「お前は石を投げた、だからおれも投げる、しかしお前は二度と投げてはならぬ」という論法はどうにもならんかね、ならんか。感想を言うのは自由なので、どんどん書いてくださいね、そのかわりぼくもその感想に対して感想を言うよ、というのは納得できませんか。勝ち負けの話じゃないなら、気に障る表現をしなきゃいいんじゃないかなあ、とも思うんだけど。30近いので趣味を糞だと言われても「趣味だからなあ」としか答えようがないんだよね。』
というわけで終結への道案内です、ここ重要。
- 言葉遣いを突然丁寧にしてみよう
- 弱音を吐くことによって相手に優越感を与えよう(突っ込みどころを与えよう)
なんてやっていたら変なひとがあらわれてしまった。
farwest 『はじめまして。とりあえず匿名のコメントはうんこと考えてはいかがでしょう?人の
家の門の前でうんこするヒトと議論しても仕方ないかと。せめて自分のウンコには名前
ぐらいかいてほしいものですが。下品ですみません。がんばってください。
xttp://farwest.blog6.fc2.com/blog-entry-73.html』(2005/05/19 22:51)
うんこ云々に関しては、物事を抽象化して思考停止するための方法としか思えず、興味がわきませんでした(もちろんぼくがバカだから他の理由が想像できなかっただけですが)。名前が書いてあっても、それがうんこなのであれば不快感は同じだと思います。
さて、このひとのせいで通りすがり氏は更なる優越感を得た様子。終結宣言をします。
# 通りすがり、あ 『だいたい、話が済んだでしょう。きつい言い方ですいませんでした。「趣味だからなぁ」という逃げじゃなくて、「趣味だからこそ」ですよ。30近いんだから、もっと趣味を頑張って下さい。話の流れに便乗して、自分のサイトのアドレス貼るなんてことが一番下品だって事は、貴方にはわかるでしょうから、これからも頑張って下さい。ではでは。』
はい、これでおしまい。「お前は石を投げた、だからおれも投げる、しかしお前は二度と投げてはならぬ」に対する回答はありませんでした、残念です。あと「話の流れに〜」からの文章が少し変ですけれども、まあ終わりですからね、混乱もしますよ。
次回は匿名氏に朗報!「おれの方が頭いいよゲーム」からの抜け出し方を考えます。