絶叫機械

造形する脚本家、麻草郁のブログ。

それは煙となって宙に消えた。

何となく空を眺めていたら歌い踊る愛くるしい少女の姿を思いだしたが、その名前がどうしても思い出せなかった。
id:lu-and-cy:20060308#p2『我に加護を』

 これはとても良い思弁小説だと思う。思弁小説ってのは、現実にあるものやことを、傍から眺めたり、似ているものと並べたり重ねたり、たとえばこんな感じか?と考えたり、もしこれに当てはめたら……と予想したりする小説のことだ。おれたちは現実に何がどこから消えたのか、何がどこから消えていないのかを知っている。だからこそ消えてしまったことをおもいだし、それについて考えることができる。
 おれは『我に加護を』を読んでえらいこと考えさせられた。ひとは二度死ぬ、一度目は……とはじめに書いたのが誰だったのかは忘れたけれど、その言葉は、おぼえている。そういうものだ。
いや、死んでないですけども。