R.I.P
脚本 麻草郁
演出 松田信行(天然工房)
原案 岩井 玲文
企画 鈴木 正博
プロデューサー Reimon
制作 ラフィン・笑いの免許証実行委員会
オープニングテーマ曲
『机上の空論』 作詞 麻草 郁
♪
机の上で鉛筆を回して
UFOが飛ぶ仕組み
考えていたあの子は
予想もできない方法で
星の空へ飛んでいってしまった
*曲の合間に、それぞれのセリフが入る。
笑香「歴史って、世界って、本当って、何?」
杏里「記録されたものだけが、真実になるんです」
美月「要するに勝てば官軍って事?」
浦上「そのとおり、勝利した者だけが正義を名乗る事を許される!」
栞「負けた奴は黙ってろ、ってことかね」
由乃「いいえ、この場から消え去れってこと」
茂里「そんなの……キビしいです!」
♪
でたらめを追い越して
机上の空論は加速する
夏の終わりに春が来て
駆け出した坂道に太陽が昇る
五島「あざむく者の欲望は、過ちを目指す。それが理(ことわり)だ」
八千代「ルールに従えば、ゴールに向かって一直線ってワケ!!」
中川「私たちの道をふさぐものがあれば、斬る!」
出島「シリアス苦手なんだ、もっとパーっといこうよ!」
焔乃火「いいのよ、面白ければ何でもいいの!」
桜木「仰る通り、めっちゃくちゃです」
西浜「いったい、何が起ころうとしてるんですか?」
銀子「最高に笑える事だよ、最高で最低な出来事」
真由美「私、絶対に笑いませんから!」
松山「みんなに、幸せになってほしいだけなのに!」
♪
かなしみを塗り替えて
机上の空論は加速する
愛の始まりは夢に似て
駆け下りた階段が屋上に届く
目をさませ 午前4時 空はまだ 暗いけど
辿りつけ 真実へ 君の目に 光る星
千歳「私が望むのは、永遠の平和、そのための犠牲は厭わない」
鈴音「笑香、笑って! 私はその為に来たんだ、50年前の過去の世界から!」
笑香「えっ……えええっ!!」
♪
でたらめを追い越して
机上の空論は加速する
夏の終わりに春が来て
駆け出した坂道に太陽が昇る
ヴェッカーとマジハウスとクロパラとデッドリースクール!
『時空警察ヴェッカー改ノエルサンドレ』大千秋楽でした!
ひとまずほっと安心しておるところです、畑澤監督との共著第一作でもあり、ヒーローものへの本格的な挑戦でもあった本作を、新たに生まれ変わらせて演出してくださった伊勢さん、そしてお手伝いいただいたスタッフの皆さん、そして何より出演してくださったキャストの皆さんに何よりも感謝を贈ります。
正式な続編である『彷徨のエトランゼ』からのスピンオフ的な改変もあり、初見の方には何がなにやら何ラインだ! といった物語ではあったかと思われますが……懸命に運命に抗い、乗り越えていき、そして自らの運命を切り開いていく若き少女たちの物語を完成させられたこと、そして沢山のお客さんに喜んでいただけたことが、ぼくにとっては何よりの幸せです。
次回作はどうなることやらまったくわかりませんが、監督との雑談によれば、時空移動開発から時空警察設立までの間を描くポリティカルサスペンス、もしくはサンジェルマン学院物語のコミカルなSF的続編が描かれるのかもしれないと言う噂もちらほら語られているらしいとの情報が、別件打ち合わせ移動中の電車内で交わされたようです。予定は未定です。
イケメンと名古屋のパワーを連続で体感したいと思っています。
麻草的には翌週から上演される新作イケメン舞台『マジハウス(http://www.stylish-boys.net/majihouse/)』が現場の頑張りによってとんでもなく面白い作品になっているという噂を聞きつつ、ゲネプロへお邪魔する予定です。更に六月に名古屋で再演されるアリスイン舞台『アリスインクロノパラドックス(http://alicein-nagoya.info/)』のスカイプ打ち合わせが明日に迫っているというスケジュール感覚でございます、しゃっくりが止まりません。
デッドリースクール再開!
そして何より! 先月は休載のお知らせもできず申し訳ありませんでした! 月刊電撃だいおうじ誌(http://daiohg.dengeki.com/)において連載されています、わたくし原作の漫画『アリスインデッドリースクール』が今月発売のだいおうじに載っております! 掲載誌が萌え四コマ雑誌であり、かつ作画が小島アジコ先生のため、異色もいいとこ何ですけれども、小島先生フルスロットルかかってます、編集さん交えての三者面談の結果、原作のよきところをを大いに活用しつつ、小島先生のマンガとして面白い作品に仕上がっております。ぼくも去年原作モノを手掛けさせていただきましたが、原作に対するリスペクトと同時に批評性がそこにあるかどうかが作品としての生命力になっていくんではないかと思っております。まあいいや、ややこしい事は抜きにして読んでください!
もう一回ヴェッカーのお話
ガールズ演劇ですから千秋楽はわりと泣いてしまう人が多いんですけど、その事情は人それぞれ、仲間と離れ離れになるのが寂しいとか、この舞台に出られた感動が得られたかどうかとか、初舞台で緊張したけどいい人ばかりで良かったとか。
そこで、千秋楽で泣いてしまう人とそうでない人の違いは何かと考えると、その舞台を通して自分がどう変化したかと気付けるかどうかだと思うんですね。どんな理由であれ、ある出来事に対して「フーン」と思う場合とそうでない場合は大きく違うわけです。泣かなかった人がそういう感動を得てなかったと言いたいわけではなくて、ただあの場で感極まる事情みたいなもの、その内容については、これからの人生を生きる若い人ほど、理屈の上でも理解しておくといいのかな、と演技する精神について考えたりする千秋楽でした。
というのもこれ、役柄を演じるという根本的な行為の源泉に触れてると思うんですよね、初舞台の人が泣くのと、長い経験のある人が泣くのと、根本的には同じというかね。泣けばいいというもんでもないんですけど、結局自分の内面にある変化は何によってもたらされたのかを自覚できるかどうかが演技をしていく上で向上につながるんじゃないかと思いました。が、別に演技がうまくても(それだけで)楽な生活が送れるわけでもないですし、この話はこのブログを読んでくださる何かしら演劇に興味のある一部の人にとって影響があるといいなと思いますね。
とにかくTEAM AZURAさんのメンバーには最後までお世話になりました。
舞台に出演しながら裏方をやるというのは普通の小劇場では当たり前の事なんですが、何しろアイドル舞台ですから出演者にセットの片づけをさせるわけにもいきません。そんなわけで半分裏方みたいな役割を金田さんはじめTEAM AZURAのみなさんには衣装のまとめから最後の荷物持ち出しまで存分に手伝っていただきました。しっかり事務所にもって帰って片づけましたよ! ここを見てるかどうかわからないですけど、本当にありがとうございました!
でなわけで、また。
原稿料とは別のものとして
ユリイカに四年前に書いた藤田和日郎論をのっけてみました。最後まで読んだら投げ銭してね、ってやつです。
https://note.mu/asakusan/n/nc012e63f9b3e
というわけで、noteをはじめてみました。といっても読んだあとに投げ銭してもらう使い方ですので、なんか面倒ですけど面白いと思ったらその面倒を乗り越えてぼくに100円をください。見てみたい、くださる方のその尊顔。さて、絶賛初日公演中のヴェッカー現場は何と畑澤監督との新しいプロジェクトのこれ以上は言えねえ案件によって現場にいられないという事態になっております。だんだん私信になって来た。ゲネプロは見ました、感無量! 共同脚本を書いた二人で泣き、笑い、そして足を踏ん張ってクライマックスに挑む彼女たちの姿を目に焼き付けましたよ。現場にいられず本当にすみません……本当に……というわけで、日記でした☆
眠れない夜に日記を書いて過ごすなんて久しぶりだから思い出のことを書く
ブログを更新しなくなって随分経つけれど、世間の出来事にそれほど関心がなくなったわけでもないしニュースだって見る、けれど、身近な人との会話から書けることが少なくなったのは確かだと思う。すべてが仕事に直結するようになってしまった、と書くと大げさだけど、何を書いたら大丈夫なのかの基準は曖昧になった。それとなく喋ったことを相手が著作にするかもしれない、自分がセリフにするのかも、と思うと書けなくなる。
むかし、自分で書いたことがある。書くことがなくなったら目の前のものを描写すればいい、キーボードのよごれだとか、そういうのを書けばいい。たとえば今使っているノートパソコンのキーボードの文字は新しくて透けていて、設定次第では光るようになっているから、いくら打っても母音がこすれて消えることはない、とか、そういうなんでもない事を、自由に書けばいい。そう書いた。なぜ書けばいいのか、書かなきゃいけないのか、それはあの頃もわからなかったし、今もわからない。
舞台の脚本を書いていて、いちばん悲しいのは何か、いちばん嬉しいのは面白かったと言われることだから、つまらないと言われるのが悲しいかというと、そうでもない。つまらない脚本は書いてないからだ。これは何も、ぼくが自尊心にあふれたおばかさんなのではなく(ぼくが自尊心にあふれたおばかさんである事は確かだが、この場合は)、書き上げたときにつまらないと判断できる脚本は人に見せないからである。どんなに他人から見て「わけわからん」と言われる脚本でも書いた時には「こりゃ最高傑作だ」と思っているのだし、実際そう思わなければ自分の書いた物語を人に見せる事なんてできるわけがない。だから「つまらない」と言われたらそりゃ腹も立つが、悲しくはない、だいたい人の書いたものを読んで感想が「つまらない」だななんてよほどつまらない生き方をしている奴に違いないからだ。話がそれた。
いちばん悲しいのは、それが人に見られなかったときだ。
ブログには、そして、その昔からあるホームページの日記というやつには、少なくともそのハードルを低くする方法があった。それは有名人の名前を出すことだったり、有名な事件を題材にすることだったり、今注目されている物件について何か一言物申すことだった。話題になっている事に言及すれば、それについて関心のある人はその記事を読んでくれる。気になる人はコメントをしてくれる。お互いのブログで相手の記事にリンクを貼って殴り合って、何万人かがその記事を見たりした。
ぼくはしばらくしてから、なんだかそういうのが、嫌になってしまった。自分に何のかかわりもない事にいっちょかみして、偉そうに講釈を垂れるのが似合わないような気がしてしまった。それでも書きたい欲はあるので、マンガについて考えたことを書いたりしたけど、それも本格的な研究をしている人たちの前ではなんだか恥ずかしくてやめてしまった。
舞台だけは、恥ずかしくなかった。舞台の上に立って演じることだけは恥ずかしくなかった。それなのにぼくは役者として舞台の上に立つことをしなかった、20才の頃に言われたのだ、お前は役者に向いてない、脚本家になりなさい、と。それは呪いのようにぼくにまとわりついて離れなかった。ぼくには何もなかった、ただ自分の体だけがあった。まわりの人は次々とぼくの前を通り過ぎていった。だからぼくは脚本を書いて、それだけがぼくが恥ずかしくなく生きていける唯一の方法で、そのことについて今書いている。
ぼくに書けることは、何だろう。
http://www.stylish-boys.net/
天気が良くなって、なんだか楽しい気持ちです。
時空警察ヴェッカー、パンフ撮影も順調みたいで、とても嬉しい限り。稽古の現場はかなり厳しめのハードな演出ながら、ビシバシ出来上がっていく様子は見ていてやる気がもらえますね! 天気も良くなってきたので、今週は小道具づくりに専念したいと思います。衣装の方もかなりパワーアップしているみたいなので、負けていられませんな!
本業であるところの脚本については監督とのやりとりでかなり面白いものなっています。アリスイン+ヴェッカーのコラボ第一作リメイクということで、前作を観ていている人には衝撃の展開、そして今作をはじめて見る人にとっては、ヴェッカーの原点となるべきテーマが如実に表れている、入門作になってくれるんではないかと思っております。てな感じで勝手に代弁をしておりますが、本心のところはしっかり書いていただいてますので、ご覧下さい! お誕生日おめでとうございます!
監督ブログ http://ameblo.jp/bitbullet/
ここからは個人的な話。アリスインプロジェクトにかかわることで、たくさんの少女たちと出会いました。それまでの仕事とはまったく違う地平で、はじめは戸惑いもありましたが、人間の見据える先はいつも同じだという思いが最近は強くなっています。さまざまな人生を過ごしている中で、たくさんの人がそれぞれの生き方を選んで、その上で、ぼくと監督の中にあるヴェッカーを、もう一度新しい形で演じてもらえること、そしてそれをお客様にお見せできることが、何よりもうれしいです。
時空警察ヴェッカー改 ノエルサンドレ
■日程 2014年4月23日(水)〜27日(日)
■劇場 下北沢・小劇場B1 世田谷区北沢2−8−18 北沢タウンホール地下1階
■開演時間 23日(水) 19:00(時組) 24日(木) 19:00(空組) 25日(金) 14:00(時組) ・ 19:00(空組) 26日(土) 14:00(空組) ・ 19:00(時組) 27日(日) 12:00(時組) ・ 17:00(空組)全8公演
■チケット S席5,900円(指定席・最前列) A席4,900円(指定席・S席以外) →Confetti (カンフェティ) Corichにて、3月21日(金)正午よりチケット発売!
公式サイト http://alicein.info/