絶叫機械

造形する脚本家、麻草郁のブログ。

昼夜大逆転

 さっき起きた。相手方のミスで編集が一日延びて、しかも締め切りまで延びたので帰って寝たんだけど、アレがなかったら今頃スタジオで編集しながらシノプシス書いてたのかと思うと死ねる。眠いんだもの!寝ますよそりゃ!

 ダニエル・アリホンというウルグアイ共和国の人が書いた『映画の文法(ISBN:4314002921)』という本が事務所にあったので、超読んでいる。ぼくはまっとうに映像の勉強をしていないので、こういう本はすごく為になるなあ、と思う。たとえば『隠し砦の三悪人』で三船が馬に乗って侍を追いかけるシーン、ぼくはアレを「三船は走る馬上に直立してて、すげえなあ」としか思っていなかったんだけど、アリホンさんによれば「このシークエンス構成は、経済的な編集の見本になっている」となる。
 この本が正しいかどうかではなくて、そういうことについて考えるのが、大切なんじゃないかというような、格好いいことが言いたい。
 あと、この本には「大群衆の前で演説するシーンを撮るときは、先に大勢を入れたマスターショットを撮り、だんだん演説者に近づいていけば、役者の熱はあがり、エキストラの熱も冷めないので、とてもよい(要約)」というような豆知識も書いてあるのでとてもよい。
 ただまあ6500円という値段が突然本屋で買おうという気を起こさせないのと(内容を考えたら安いと思うけど)、ハードカバー700ページという分厚さなので携帯に不便であるという点がまあどうでもいいや。おもしろーいおもしろーい、アオー。