絶叫機械

造形する脚本家、麻草郁のブログ。

どうも!今日のテーマはセックスらしく、みんなが大好き検索サイトYahoo!からも「男同士のセックス」という検索で来る人が。イノセンスとバトー&素子なんてのもありましたが……友達が日記で「押井はセックスを書かない、なぜだ」みたいなことを書いていたので無理やりつなげます。
 セックスに対する過剰な思い入れが、人をセックスから遠ざけるのではないか。押井氏のインタビューなんかを読むと、肉体の表現力に対する憧れとおそれ、みたいなものをビンビン感じます。ていうか本人が言ってます。アバロンの時に顕著だったのが、押井氏が読み取る情報のゲインが、さほど肉体に思い入れのない観客にとっては物足りないレベルだった、という話。おそらく押井氏なら、アニメの中で皮膚と筋肉を描くだけでも、相当のエロを感じ取れるのではないか。ただ問題となったのは、既に「アニメ<現実」といった差分を感じない世代にとって、それは無駄な表現だったということ。
 ここで『イノセンス』や『人狼(脚本)』に対する「描きたかったのはそんな事なの?」という意見が生まれる理由がわかるはずです。「そんな事」の大切さがわかんないから「何でそんな大仰に描くの?」と思うわけです。
 で、読み取れるのは別に頭がいいとか感性が優れているからではありません。えー、エロいからです。頭の中がエロい事でいっぱいな人、現実のエロと妄想のエロの差分に起こる摩擦でごはん何倍でもイケる人、そういう人にとって『イノセンス』というか、押井作品はものすごくエロいのです。
 エロは行き着くとうんこだったり死体だったりと、破壊の方向へ向かったりします。今回『イノセンス』のテーマが人形だったのも、いきついちゃったのかもしれませんね、エロの極北に。
 ああ、銃器や航空機のエロも絡めると面白いかもしれませんね、知識のある人書きませんか押井エロ話。