おれは負けない、なんかもやもやした不安に。
まずはご報告。今年のワンダーフェスティバルで販売したいと願っておりました石仮面ですが、集英社の判断により販売できなくなりました。実物をご覧になりたい方は、新宿の8bitカフェに置いてもらえる予定なので、そこで見るか、あるいは何らかの方法を講じてくださいませ。ヒント>メール。
で、時を同じくしてパソコンも壊れ不肖麻草32歳(先日誕生日を迎えました)、いや増す湿気にじっとりとフテ寝しておりましたところ、ふと思い立ちスカルピーをいじることにしました。思えばガキの時分から、粘土あそびが心の救い、こねこねしておりますと、こんなものができました。
なんでしょうね、こいつらは、瞳に漆黒の意志を宿らせた好漢であることは間違いない。絶対人殺しです。うーん、左のテキサスいオヤジはどこかで見たことがある。……これは……もしかしてエド・ゲイン?
エド・ゲイン。映画「サイコ」そして「悪魔のいけにえ」のモデルとして有名な死体愛好家。墓をあばいては死体を持ちかえり、人間の骨や皮を使って家具や衣服を作り、月夜の晩には人皮のマスク、乳つきベスト、そして人皮のタイコを大腿骨で叩いて踊ったナイス・ガイ。村の子どもが泣いていると「ぼうや、どんな人間だっていつかは役に立つんだよ」となぐさめたという。
もしかすると、これは天啓かもしれない。石仮面を奪われたおれに与えられた使命、それは殺人者の胸像を作ることなのか? 早速プリモを買って来てスカルピーと混ぜ、写真を見ながら造形、おお、似てきた。
やるぞ、おれはやる、サイズを変更しながらおれは、新しく出た殺人の本を読んでいた。
明治・大正・昭和・平成 実録殺人事件がわかる本 (洋泉社MOOK 別冊映画秘宝)
- 作者: 柳下毅一郎
- 出版社/メーカー: 洋泉社
- 発売日: 2008/06/26
- メディア: ムック
- 購入: 42人 クリック: 1,323回
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「睦雄も作ってくれたら買うよ!」
こうなればもう止まらない。おれは、睦雄ヘッドとともに、エポパテを練りつつ、およそ20分の1サイズのフィギュアを作り始めた。
ジョン・ウェイン・ゲイシーも応援してくれている、みんなの友達ポゴおじさんだよ!いまのおれに恐いものは何もない。
こうしておれは、毎晩朝まで殺人者についての本を読みながら、造形を続けているのである。
もし精神の均衡をたもち続けることができたら、ワンダーフェスティバルで会いましょう。