絶叫機械

造形する脚本家、麻草郁のブログ。

常軌を逸する、ということの大切さ。

 月刊模型誌モデルグラフィックス」の特集がたいへん面白かったので紹介する。
 模型雑誌のメイン特集がカンボジア旅行記何を言ってい(ry
装甲騎兵ボトムズ」というアニメのエピソード「クメン編」は、長い間「ベトナム戦争」をモチーフにしたものだと思い込んでいたけれど、よく考えたら「カンボジア内戦」なんじゃね?と気づいたライターのあさのまさひこが、自費でカンボジアからベトナムを旅行しつつ
持って行ったプラモ完成品をカンボジアの遺跡に置いて写真を撮る
という。
 いやー、すげー、あさのまさひこおもしれー。この2008年のタイミングでフリッパーズギター引用するのとかどうなの(ザブングル特集のとき)って思ってたけど、そんなの些細なことだった。おれが間違っていた。すごい、アタマオカシイ、なんなの。惚れる。
 普段読まないひとも本屋で手にとってみてほしいと思ったよ。

表紙!

余談:紹介したくなることってあまりない。

 趣味の世界で閉じているものって、同じ趣味のひとには届けたいけど、そうでないひとには別に、という気がしてしまう。模型に関してはあまりこのブログでは取り上げないので(基本的にフルスクラッチしか載せない方針)「至高のゼロ」が!とか言われてもまあ別にって感じだろ、みたいな……おれは大感動してるけど、なんというか躊躇するとことがある。でも「至高のゼロ」ってすごい企画だったんだぜ、超クォリティの72分の1のゼロ戦プラモを付録につけて二号連続刊行、売れ残っても再販はしねえ。漢。でも紹介しない、お前らが見ても楽しくないから。楽しいのおれだけだから。楽しいと思うやつはプラモ作ったことなくても本屋で見つけて興奮して買っちゃって、キット見つめて茫然としているはず。
 ああ、でも後悔しちゃうなあああああああ、あの時紹介していれば、もしかしたら新しい趣味との出会いが誰かにあったかもしれないじゃんか。プラモなんて作ったことない女子中学生が、ゼロ戦の記事を読んで坂井三郎に超萌えたりしてたかもしれないじゃないか。それはねえか。でも知らない世界のことを知るのは、辛いこともあるかもしれないけどおおむね良い結果を生むと思うんだよ。なんてことをグルグル考えていて、自分の書いた記事を読みなおして目が覚めた。
ブロガーを浮かれさせる7のテクニック
 もっとほめるんだ!がんばった!えらい!可愛い!って言ってやるんだ!おれはほめるぜ、容赦なく。でも何でもほめたら薄まっちゃうからさ、常軌を逸したやつだけほめようとおもいましたおわり。