絶叫機械

造形する脚本家、麻草郁のブログ。

黒澤明『殺陣師段平』

 今宵は「剱伎衆かむゐのディナーショー」なんて素晴らしいイベントがあったのですが、当然のように行けなかったので黒澤明が脚本を書いた『殺陣師段平』を借りてきました。仕事終わったら観ます。ネットラジオの件はアニさんが鎮火したのでもうどうでもいいです。うそ!例の表*1にからめてちゃんと書きます。それじゃまた明日!
追記:って明後日どころじゃないですね、こんばんは麻草です。『殺陣師段平』はとてもとても良い映画でした。以下あらすじ。新劇が生まれた時代(1917〜)の物語。旧劇からハミ出た殺陣師段平は、沢田正二郎に拾われた。旗揚げしたばかりの新国劇だったが、真面目な劇が大衆に受けるはずもなく、沢田は人気のあるマゲもの『国定忠治』を演ずることに決める。やっと沢田のために働けると、得意の旧劇殺陣を考えてくる段平。しかし沢田は冷たく「リアルじゃなきゃいけない」と言い放つ。段平には、その言葉の意味すらわからないというのに。
段平「りやる?」
沢田「リアリズム、だ」
段平「りやりずむ?」
沢田「写実だ!」
段平「しゃじつぅ?」
 呆れて席を立ち、稽古を中断してしまう沢田。ションボリして家路につく段平。しかし後日、ある出来事をきっかけに段平は「リヤル」を手に入れる。迫力のあるリヤルな殺陣で人気を得た新国劇は、東京への凱旋も果たし、全国的なブームとなる。やがて沢田は念願の現代劇に手を伸ばすが、リヤルな現代劇に殺陣の出番はなく……。というおはなし。リヤルについて考えたいひとは見るように!

*1:『90年代〜00年代のキーワードを、被害者意識と加害者意識、オシャレと美学で分類する図id:screammachine:20050505#p1』