絶叫機械

造形する脚本家、麻草郁のブログ。

トラックバックに答えて

この件で僕がもっとも同情すべきかな、と思ったのは池澤夏樹氏。娘さん(とその関係者・ファン)にはリンク先のはじめの2行に目を通して欲しい。つまりは、そういうこと。
id:Hayashida:20041115

 リンク先の文章というのはこれ。
http://www.impala.jp/bookclub/html/dinfo/10190009.html



批判をいただいたが、どうにもふしぎな感じ。

どうやら彼の中では被災者とそうでない人ではエコノミークラス症候群にかかったときかわいそうと思う度合いが違うようだ。
(中略)
利害のみで物事を考える人間は死んじゃえばいいのに。マジで。
id:jizou:20041116

 違いません。被災地ギャグをやるなら、やる覚悟が必要なんじゃねえかと書いているのに、なぜ話題に出ていない所謂「エコノミークラス症候群」の話が出てくるのか。ふしぎだ。被災地ギャグ大いに結構、自身が被害者でないから無責任で言うのではない、ただし、怒られて引っ込める程度のネタ出して笑ってんじゃねえ、と思うのだ。どうせ関西のときと同じで、抗議をする連中は数年経てばこのことなど忘れてしまう。抗議されたくないなら時期をズラせばいい、それだけのくだらないこと。
 だが、ブラックジョークが笑えるのは、恐怖と裏表だからだ。言ってはならないこと、言うと不謹慎で怒られることを、平気な顔で言うから、そのズレが笑いにつながる。だから悪趣味を標榜する者のエスカレートしたジョークは引きつった顔でなされるから笑えないが、悪趣味を自覚していない者の失言には大爆笑を誘われる。
 池澤春菜ジョークは、自覚していない失言として笑える。似たような失言としては、筑紫哲也の「温泉場のようです」を思い出すけれども、とりあえず同じようなネタを作ってみればわかるかな。本人は気が利いたこと言っているつもりなんだけど、ひどい冗談って奴。

A「この前千羽鶴を折りましてね」
B「ホウホウ、千羽鶴。誰に?」
A「イラクで戦ってる日本の兵隊さんたちに」
B「兵隊じゃないよ!自衛隊だよ!」
A「あと爆撃で手足を失くしたイラクの子供たちにね」
B「まあお前がバカなのはどうでもいいとして、そういう気持ちは大切ですよね」
A「そうそう。そんでね、大きな紙をね、裁断機で切って、鶴にしたんですよ」
B「ホホウ、なるほど」
A[ところで裁断機で指を落としたら保険金ってもらえるのかな?」
B「っ……どこからつっこんでいいのかわからないよ!」
A「親指族ってあるじゃない」
B「保険金をもらうために親指を切ったひとたちの俗称ですね、『黒い家』って小説に出てくる」
A「地雷を踏んだ子供は足族だね」
B「そのまんまじゃねえかよ!しかも地雷はわざと踏んでもいねえし、金だってそんなにもらってないだろうよ!だいたい足族って何だよ?!」
A「こんなの放送したらどうなっちゃうんでしょうね」
B「まあ確実にプロデューサーと編成の首が飛ぶね」
A「これが本当の首狩り族」
B「かわいそうだからやめなさいよ!」
A「じゃあ千羽鶴送ってあげなきゃ」
B「いいかげんにしなさい!」
A&B「ありがとうございました〜」
(11月16日麻草)

 ネタになっちゃった、これじゃ「エスカレートしすぎた」例だ。
 あっ!ところで、id:jizou氏に「死ねばいい」とまで思われる理由は何だろうか、「キチガイ」と言われる理由は何だろうか。おれは彼に対してそのような暴言は吐いていないので、なぜ一方的にそう言われなければならないのかが、よくわからない。
(追記)上記への返答がありました

言いたいのなら言われる覚悟をしろと言ってた人が「何で言われるのかわからない」ってブラックジョークですか?
id:jizou:20041116

 ごめんね、説明不足で。ジョークじゃなくて皮肉ですよ。さてさて、id:jizou氏は、何で自分に対してではない言葉に返答して「キチガイ」「死ね」って書いたんだろうね、キチガイと呼ばれたのは、彼ではないのに、ふしぎだね。