絶叫機械

造形する脚本家、麻草郁のブログ。

演技の話

id:matterhornさんからのコメント

精神が別世界に入っているときの演技って、端から見ていても「いい演技」だと分かるものなんでしょうか。入っているときとそうでないときは演技の質も変わるんでしょうか。

 ややこしい話じゃなくて「集中してるかどうか」なのです。気が散って素が出たら、はたから見ても「ああ、今別のこと考えたな」ってわかるものだし。ぼくは「役者の力量不足で出るノイズ」が嫌いなので、そう感じます。映像だとカットが割られるので、気が抜ける前にカットが変わったりしますね。
 力量不足のノイズってのは、意味もなく腕でリズムをとるとか、台詞の抑揚が一定で、次の台詞を知った喋り方をしているとか、もうほんと素人レベルの話です。id:matterhornさんが見てる舞台に出てるひとは、そういうレベルは超えた上でやってると思います。たぶん。そもそも「ダメ出し」って、演技してるひとに出すものですからね、演技できないひとには、ダメ出す前に演技をしてもらわないとならんのだから、大変です。
 ちなみに一年半前に出た舞台では、ぼくは脚本演出制作小道具美術全部やってたので演技どころじゃなかったです。昼はまだ見せられたと思うんだけど、夜はもう、なんか、もう。うわあ。いやあ、両立できるひとは「天才」か「ルーチン」のどちらかですよ。ぼくは「ルーチン」になってしまっていた。まァ天才じゃないので仕方ないです。
(つづく)