絶叫機械

造形する脚本家、麻草郁のブログ。

 友達が「ヤン先生の影響で……」と言うので、どこの中国人かと思ったら、チェコ人形アニメ作家ヤン・シュワンクマイエルさんのことだった。確かにヤンだし先生だけどさあ。

 今日買ったマンガと感想。

げんしけん 三巻」今日夕飯食った中華屋のテレビから流れるニュースに出てた容疑者だか関係者だかの名前が斑目だった。関係ない。大野の台詞とか春日部さんの「うみゃ」とかは、実在する生物から発せられると耐え難いものがあるのですが、写植だと気にならないので「げんしけん」はファンタジーです。僕は好きですが、大学生で「げんしけん」好きな男は、大学生で「5年生」好きだった奴と同じくらい苦手です。童貞で「ふたりエッチ」読み込んでる奴とはつきあえるけど、結婚した男の本棚にあったら嫌でしょう?そうでもない?童貞で太宰治が好きだったらいいけど以下略。

フリージア 一巻三巻」昔、松本次郎さんのアシスタント募集に応募して落ちたことがある。「ウェンディ」読んだ時はふるえたけど前記の理由で「熱帯のシトロン」は単行本買ってない。今度買う。さて、星新一の短編で「生活維持省」という、平和な生活を維持する為に政府が口減らしをする話がある。僕はこの話が好きで、映画にしようと思っていた。原作は光線銃だけど、映画だから火薬銃で殺した方がいいよなあ、なんて考えていた。前に「つまらないものを見た方がものを作るのには都合がいい」って書いたけど、あれは本当だ。「フリージア」を読んだ今では、パクらない自信がない。原作つきでアレンジがパクりだなんて、失礼にも程があるじゃないか。すっかり影響が抜けるまで、別の話を撮っていよう。

「阿佐ヶ谷腐れ酢学園」 僕はSABEさんと同じくらい南Q太さん(のマンガ)が大好きだった。だから結婚が表ざたになる前から背景のペンタッチがあからさまにSABEさんだったときは、ドキドキしたもんだった。しばらくして結婚して子供が生まれた話が出て、SABEさんが子育てマンガ描いて、僕はなんというか、SABEさんが飲み込まれてしまうんじゃないかと不安になったりした。まァ杞憂だったんだけど。結局お二人は離婚されて、SABEさんは相変わらず。

宮藤官九郎にマンガを実写化させよう会」の会員としては、「阿佐ヶ谷腐れ酢学園」は是非実写化をお願いしたい作品。ちなみに「宮実会」イチ押しは澤井健さんの「サーフサイドハイスクール」です。

 今日は作家の名前が多く出たので、逝去された方のみ、歴史上の人物として尊称をなくしてみた。マンガ内のキャラクターは作品内の呼び方に依拠。マンガアワードには出したかったけど、結局三つには絞れなかったので、今回の三つがどうとかいうわけではない。あと同じ理由で今年最高の映画三つ、というのも答えづらい。黒沢清さんの「映画は恐い」に書いてあったじゃないか、戦いなんだよベストを発表するのは。困る。無理。