絶叫機械

造形する脚本家、麻草郁のブログ。

 地面に埋められた棺を掘り出し蓋を開けると中に先輩がいる。棺は半分くらい浸水していて、その中に身体を浮かべた先輩は、茶色く膨らんでいる。プラスチックのカプセルみたいに膨らんで濁った目をキョロキョロさせ、何が起こったのかと聞く先輩。『先輩は生きたまま埋められたんです。誰に埋められたんですか?』と言うと、暗闇を思い出して叫び出す先輩(作り物めいた動き、皮膚もゴムのよう)。やがて、服の袖や裾から赤と白の縞模様の芋蟲が沢山這い出して来て、自分が死んでいる事に気づき、泣き出す。その様子を見ながら『俺も死んでいるのかもしれない』と考えたとたん、服の内側にうごめく蟲の感触を感じる。