絶叫機械

造形する脚本家、麻草郁のブログ。

読書

R・A・ラファティ『つぎの岩につづく』

ありゃ、面白い。こりゃ『九百人のお祖母さん』も読まなきゃと思ったけど絶版なので貸してください。いや、ぼくは見ましたよ貸し借りしているところを、確かSPAN観に行った日(極私信)。あと『地球礁』は買ったのはいいけどなんか合わなくて後回しにしてい…

ソウヤー『ハイブリッド―新種 (ハヤカワ文庫SF)』について。ほか。

読冊日記でボロクソに書かれていたので、じゃあおれがほめてやるぜ!と意気込みつつ読んだら以下略だった。なんだろうなあ 「ソウヤーさん、そろそろ三部作完結させてくださいよ」 「いや、なんか飽きちゃったんだよねー、やっぱ計画ナシに三部作とかやるモ…

SF好きはグレッグ・イーガンの『ディアスポラ (ハヤカワ文庫 SF)』を読むな!

こんな本さえ読まなかったら、仕事が手につかないこともなかったのに。日記だって更新できたのに。何より読後の寂寥感、たとえば"もうおれはこの本を読んではいないのだ、読み終わってしまったのだ、もう二度とこの本をはじめて読むことができないのだ"なん…

本書に書かれた内容に影響されるな

おれは映画のシナリオを書いている。いま書いているのはいくつかのヒットした映画をもとに企画された、アイドルビデオドラマ企画のためのシナリオだ。おれはくだらない会話を流し書きながら、とにかく早くこの仕事が終わることを願っている。終われば少しの…

丸谷才一の(中略)コーナーその2。

前回 丸谷才一の『忠臣蔵とは何か』を読んで、いま日本で何が起こりつつあるのかを考えてみようのコーナー。 というわけで丸谷才一の『忠臣蔵とは何か』を、読み終えたのである。アマゾンにリンクしておいたのだが誰も買っていない。既に持っているのだ、そ…

丸谷才一の『忠臣蔵とは何か』を読んで、いま日本で何が起こりつつあるのかを考えてみようのコーナー。

というのを考えてたんだけど、うまくまとまらなかった。上記の本には「忠臣蔵は演目になる前から演劇的な出来事だったんじゃないか、復讐劇を民衆も期待していたのじゃないか」ということが検証してある。それで今度の選挙とからめて何か面白い考え方ができ…

連続殺人者

悲しいときは本を読む。いまは友達に借りた『連続殺人者 (TRUE CRIMEシリーズ)』という本を読んでいる。テッド・バンディやジョン・ウェイン・ゲイシーなどの連続大量殺人者について、出生から逮捕、死刑までをるポタージュしたものだ。偏向の強い内容だが、…

びっくりするほど調子が悪い、この季節はいつもそうだ。

昨日は野尻抱介の『太陽の簒奪者 (ハヤカワSFシリーズ Jコレクション)』を読んだ。とても面白かった、このひとの他の作品はシリーズものなので、手を出すのはあとまわし。オススメがあったら教えてください。などと言いながら今日はジョージ・R・R・マーテ…

誤読される教科書☆教科書の歴史と、その記事から連想したある出来事。

何をどこから指摘すればいいのか困るくらいふしぎな書評を吉田さんが発見。 id:amiyoshida:20050609:1118313854 もやもやもやもやもや。教科書には載らないインターネットの歴史教科書 先日、友人に養老孟司せんせいの『バカの壁 (新潮新書)』をもらったので…

牛を差別するな

ロバート・J・ソウヤーの『ホミニッド―原人』を読んだ。 アマゾンのレビューにもと書いてあるとおりの、山盛りな一冊。 以下レビュー引用 ネアンデルタールから人間社会(ヒト文明)を見ると...てなネタから、"彼”がやって来たカラクリの量子論的解説など色…

『塵クジラの海』

ブルース・スターリングの処女作。 結構前に読んだんだけど、机を片付けたら出てきたので再読。 「好きなものを全部入れた」と言うだけのことはあって、ドラッグと恋愛のグチャグチャハードコアロマンスが、奇妙な惑星の、塵の海で繰り広げられる怪作。皮膚…

テッド・チャン『あなたの人生の物語』

読んだ。これは、素晴らしい、みんな読もう。 神や天使が実在する世界、あらゆる情報を脳が処理可能な世界、天蓋のある天動説世界、それらの物語が、脳のあらゆる場所にある記憶を刺激して、楽しませてくれる。 あらゆる面、とまでは言わないまでも、人間の…

ブコウスキー

「町でいちばんの美女」を読んでいる。これも中断する。

生きるためだ

中原昌也氏の「ボクのブンブン分泌業」を買った。読んだ。 3ページくらい読んで、ああ、嫌でもやらなきゃいけないんだ、と反省した。 残りは仕事が終わってから読もう。

前提 ぼくはテレビを見ない(自宅にはテレビがなく、ビデオやDVDは事務所に置いてあるアンテナのつながっていないモニターで見る)。 唐沢俊一のファンである。 筒井康隆のファンである。 『日本オタク大賞2004』(ISBN:4594044182) 唐沢 そう言っていた…

オノナツメ『LA QUINTA CAMERA』(ISBN:4901978241) 友達が「面白かった」って日記で書いてたから調べたら大好きな同人作家さんのメジャーデビュー単行本だった。相変わらず面白い。すごくシンプルな絵で、感情やできごとが描写されている。カメラワークがう…

『いかにして100万円でインディーズ映画を作るか(ISBN:4845904586)』 ブレッド・スターン著 フィルムアート社刊 2000円 本屋でロジャー・コーマンの『私はいかにハリウッドで100本の映画を作り、しかも10セントも損をしなかったか(ISBN:415203503X)』と比べ…

CD規制法案と読書会

今更なので、知らない人もいないだろうけど、山形せんせいの意見だけリンクしておく。 http://be.asahi.com/20040410/W12/0025.html ところで僕は演劇の講師をバイトでやっていて、中学生やら大学生やらに演技を教えているのだけれども、授業の最初の方に必…

やっつけ文章の魅力

「ブレインドラッグ」の解説が、まさに「やっつけ感」のあるものだったので、読後の嫌な感じがいや増しになり、得した気持ちがした。 アラングリンのような、邦訳が他にない、デビューしたての海外作家なんてのは、研究書もなければ詳細なレポートもないから…

ウォール街のアルジャーノン

アラン・グリンとゆう人の「ブレイン・ドラッグ」とゆう小説を読んでる。昔コカイン漬けだった男が更正してライターになってるんだけど、昔のプッシャーに偶然再会して売人と客の関係に戻りながら新しいドラッグを手に入れたら、それが頭のよくなる薬だった…

「バカの壁」と「パレカビ」について。

養老せんせいの「バカの壁」がとても売れているらしい。「唯脳論」から読み始めたにわかファンとしても、彼の本が百万部も売れる事態には驚きを隠せない。僕がよく模倣する彼の文体は、いわゆる悪筆であって、ブームにはなりこそすれ、ベストセラー化するよ…