絶叫機械

造形する脚本家、麻草郁のブログ。

ゴティックメードとエヴァQを観て、この20年を思い出したりは一切しなかったよ。

 ゴティックメード。「信者向け乙」みたいな感想読んでたので(元信者としては)覚悟してたけど、少し「最後の字幕長いよ!」と思ったけど、まったくFSS知らない友人が、観終わった直後に「何これ面白い原作読みたい、旧版とリブート? 連載時通りのがあんの? どっちがいいの? 両方買うべき?」などと興奮していたので、たぶん良かったんだと思う。「信者向け」なんじゃなくて、見ると信者が増える作品だった、ということなんだろう、な。でも、落ち着いた気持ちだったのも確か。見守るような、優しい気持ち。
 で、大興奮したのはエヴァQ。ぼくはこれ大変おもしろかった。これ根本敬ですよね! ね! とtwitterで何度も言ってるのに誰も同意してくれません。とにかくシンジくんはひどい目にあって来たよね、そしてこれからもひどい目にあっていくよね。長大なシリーズの一部でありながら、前後関係ぶった切って一本の映画として観ても立派に完成してますよ! ねえ! だってシンジくんは藤吉で、アスカは佐吉なんだから! 何をやっても裏目に出るし、親の因果は隣の子に報いるし(文字通り)、みじめで、情けなくて、最低で、それでも首根っこつかまれて、生きていくんですよ。
 
アスカ「さ、行ぐっぺよ」
シンジ「……ど、どこへ?」
 
たぶん、因果宇宙の彼方だと思う。