絶叫機械

造形する脚本家、麻草郁のブログ。

こんなものじゃボク、おどおどおどおどろきませんよ?

 演出作品「いかたん」の千秋楽を無事に終えることができました。本当に、みなさんありがとうございました。
 舞台というものは、お客さんと共に作り上げていくものなんだなあ、ということを深く感じた二日間でした。
 特に一日目の夜は、ぼくの中でパラダイムシフトが起こってしまい、翌朝から演出も台詞もいきなり変更。結果として、すべての観客が別レイヤーで楽しめる「見たことのない舞台」に近づけたような気がします。ほんと、二日目の夜(千秋楽)に来たロッキーホラーショー好きの友人は、前列のファン(20人以上)が振っているサイリウムを見て、一緒に振りたいとうらやましがっていたもの。次回は二部構成にして、サイリウムを物販で出すべきかもしれない。
 アイドルのライブと、演劇。この二つがオールスタンディングという縛りで正面から衝突し、そして爆発が起こった。楽日はそんな二回公演でした。初日の夜に感じた苦痛は、おそらく「見たことのない舞台」を作るための、生みの苦しみだったのです。
 ああ! 感想が聞きたい! 読みたい! 一言だけ、一言だけでいいから! あと、自分の感想としては、パンフにも書いたけど、異星人とのファーストコンタクトと、そこで発生するディスコミュニケーション(指がいっぱいある!等)を描けたのが収穫だった。演出をしながら、ギャグをどんどん付け加えていく中で、そうか、こんな描き方もあるのか! と感動したり。いやもちろん「ばっかじゃないの!」と笑ってもらえたら、それでいいんですけどね。

 二ヶ月の稽古、二日間の本番を戦い抜いた俳優たち、力を合わせてひとつの作品を作り上げたスタッフたち、そしてお客さんたちに、敬礼!(チョッカク式に)

『スーパー舞台 いかもの探偵-IKATAN-』
11/29(土)18:00〜
11/30(日)13:00〜/18:00〜
出演:井ノ上奈々(飛田給 開) 村井真理(エレナ) 溝口小百合(山ノ辺日記) 阿部玲子(エビーナ)
山村響(ライブゲスト) 中畠綾香(アイドル水谷由美子)ほか