絶叫機械

造形する脚本家、麻草郁のブログ。

ブロガーを浮かれさせる7のテクニック

 お気に入りのブログが、最近なんか変。そんなときにはブロガーを浮かれさせて、いつもの彼に戻してあげましょう。ていうか「もう疲れました、私をいい気分にさせてください」のコーナーです。

1.○○の記事は最高だったね!

 基本テクです。長年ブログを書いてきて一銭も得たことのないブロガーにとって、過去ログへの賞賛は何者にも代えがたい喜びです。

副部長「山岡君のあの記事は最高だったね、マンガの、コマの」
山岡「ああ、黒田硫黄のアレですね」
副部長「ええと、うん、そう」
おっと読んでない。では次のテクニック。

2.議論もいいけど、趣味のエントリが読みたいなあ。

 枝葉末節にこだわるのが、ブロガーというものです。議論が始まると、どうしても更新もそのあたりに偏りがち。ところが数エントリにまたがった議論は、最初から読んでないと意味がわかりません。しかもコメント欄には粘着が出るし……面白かったころのブログに戻ってほしい!そう願う読者も多いはず。だからといって、頭ごなしに「議論うざい」と書いても、トサカに来てるブロガーにはその本心は通じません。まずは、彼が一番大切にしているタイプのエントリを、必要としてあげましょう。

3.もし君がいなかったら、○○も世に出なかったよ。

 そんなこたないんです、○○が何であれ、彼が取り上げなくたって、誰かが取り上げていたはずです。でも、あえてそう言われたブロガーは、自分はいらない子じゃないんだ、と自信を取り戻します。……しかし、あたかも自分はアルファブロガーであったかのような捏造された過去を懐かしんだりするようになるとちょっと痛いので、持ち上げるのもほどほどにしましょう。

4.もっと楽しもうよ、自分の好きなことを書けばいいさ。

 ブログがつまらなくなるのは、読者の目を意識しすぎたとき、と良く言われます。では、その読者とは誰のことなのか。「百人の匿名の罵声より一人の友人の忠告」という言葉がありますが(今私が作りましたが)、その一人の友人から「最近面白くない」と言われてしまったら、もうそのブログは完璧に迷走します。一番の敵は、読者に認められたいと思う自分の心、というわけです。
 そんな迷走してしまったブロガーにかける言葉は一つ。
「今一番好きなことを書いてよ」
 そのブログが面白かったとき、きっとブロガーは何も考えずに自分の買った商品や、本や、映画の話を、面白おかしく紹介していたはずです。その頃の気持ちを思い出させてあげましょう。

5.とにかく○○についての知識がハンパないよね。

 2の趣味の話と似ていますが、雑学系ブロガーの場合は有効なテクニックです。引用やオマージュで作られたエントリに対して、惜しみない拍手を贈りましょう。そして、自分の得意な話題に関しては、多少の粗が見つかっても「とにかくすごい」しか言わないこと。下手に突っ込んでブロガーが答えられなかったらどうするんですか!責任取れるんですか!

6.君のブログはまるで▲▲のようだ。

ブロガーはポエムに弱い。特に、自分が思ってもいなかった例えをされると、クラッとくるブロガーは多いようです(あくまで私の私見ですが)。▲▲ には、一般的にポジティブだったり、良いものとされる何かを当てはめた方が安全でしょう。ブログのカラーによっては、ネガティブなものでも喜ばれる場合があります。
ポジティブな例
「君のブログはまるで荒野を駆ける一匹の狼のようだ」
ネガティブな例
「君のブログはまるで泥の中を這い回る吸血ヒルのようだ」
 何言ってんの?とつぶやきながら、モニターの前でニヤニヤするブロガーの顔が想像できたら、あと一歩です!

7.君のやりたいことは、今までのエントリで良くわかるよ。

 全肯定です。これは効きます。
 だいたい方向性を見失ってグタグタになるブログが、一貫した「やりたいこと」を示せているわけがありません。ところがブロガー本人には、他のひとには理解できない深層レベルでの一貫性を感じています。あなたが、昨日のあなたと今のあなたを違う人間だとは思わないように、どんなに一貫性のないエントリを書いているブロガーだって、自分が自分であることを疑いはしないのです。
 ただまれに「一貫性がないのが俺の一貫性」などとうそぶくブロガーもいますので、注意が必要です。

初心、思い出させてあげましょう。

 さて、どうでしたか? 癒しのテクニック。もしお気に入りのブログが迷走していたら、そっと使ってみませんか?もちろん、ブログだけでなく、仕事に煮詰まった部下の活性化にも最適です。煮詰まって見えるるひとが、本当に大切な問題で煮詰まっていることなど、ほとんどありません。現実社会での大切な問題に向き合うためにも、ブログくらい楽に書かせてあげましょう。
 ま、本当に落ち込んでるときには、どんな助言も役に立ちませんけどね。

注:この記事を利用してブログを潰しても、当方は一切責任を負いません。
参照:話をズラす7のテクニック