「前提」と「タイミング」
前に書いた本を紹介していた日記、ひとつは見つかった。
この会は発火するための燃料もくれる。今回は岡ノ谷一夫さんによる言語発生過程に関する講演が行われた。ジュウシマツの歌の複雑さと人の言語との関連とかいろいろ。ハダカデバネズミの鳴き声を初めて聞いた。すげー意外。
http://www.brain.riken.go.jp/japanese/b_rear/b4_lob/k_okanoya.html
(http://neo.g.hatena.ne.jp/./objectO/20061108/p1)
『書きたがる脳』は誰が紹介していたんだっけな。
で、何が言いたかったかというと、この二冊は続けて読むとヒッジョーに面白いよ、ということなのだった。ものごとには「前提」と「タイミング」の二つが必要で、そのどちらかがたりないと、よろしくないことになる。逆にいえば「前提」と「タイミング」さえ合えば、ものごとはいくらでも面白くなるということだ。
最近は更新もしないで何をしていたかというと、造形をしていた。
きっかけはファック文芸部の表紙キャラクター「ファッきゅん」のストラップを作ろうとかそういう話。手近な紙粘土をこねたらそれなりにできあがったので、欲が出た。粘土シリコンでかたどりし、エポパテで複製。最初はエッジを立てるだけのつもりが、結局全面的に作り直すことに。後頭部のバランスって誰が気にするんだろう、私が気にするのだから仕方ない。
そうすると、前に手をつけて放っておいたものが気になる。一番古いのは二年前に作った「三木さん」だ。これは女優の真一涼さんという方が書いたうろおぼえミッキーマウ……三木さんをもとに作ったもの。このなんとも言えない口の曲がりっぷり、そして手の茫洋としたたたずまい。放っておいたときは腕もなく顔も適当だったが、チョイチョイと手を加えると、なんともふしぎな物体ができあがるではないか。
私はいくつもいくつも人生に「前提」を置き去りにしてきた。こうして見回してみると、途中で放り出したものばかりだ。あとはタイミングが合うだけで、私の人生はもっと面白いものになるんだろうな、いや、もちろん今でも充分に面白いのだけど。
虎眼搭もそろそろ一年以上経つのか、完成させないとな。
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