絶叫機械

造形する脚本家、麻草郁のブログ。

ホステルはすごかった。

 いや、なんというか、その、すごくよく出来た映画でした、私は好きだ、これ。教訓があって、示唆に富んでて、バカだけどかっこよくて、抑制も効いていて、テクニックもあって、自業自得を基礎として、それでも掬い取れない部分をちゃんと描いて。私は前の日記で書いた通り「安っぽい人間が安っぽく残酷で救いがなく死んでいくところ」を堪能できたので満足です。人生を変えるタイプの映画*1じゃないけど、変えたから偉いってわけでもないし。もちろん、楽しめる部分も多々あった。稲垣メンバーの言葉を借りるとこんな感じ。

「最高です。後半の畳み掛けにやられました。演出、音楽、映像…すべてが良い。三池崇の怪演ぶりもよかった」
「気持ちよく見られました。人間の描き方にとてもリアリティーがある。主人公のその後が気になる…」
改変元 http://www.tv-asahi.co.jp/ss/221/movie/top.html

 あと、パンフレットが良くて、江戸木純さんの熱い文章とか、女優のことしか書いていない柳下さんの文章とか、映画のあとで読むとニヤニヤしてしまう感じだった。こういうパンフが好きだなあ。
 シアターN渋谷で絶賛公開中、夜七時の回に行ったけど、ほぼ満席でした。

*1:洗脳度の高い映画、それを観ることによって、その後の人生に影響を与える映画