絶叫機械

造形する脚本家、麻草郁のブログ。

鳥はむを作ってみようのコーナー

6月3日

かもしたい

 もやしもんの三巻を買う、相変わらず樹先生のウンチクが面白い。日本を納豆にしてしまえ。200年モノの泡盛話が真ん中だし、酒中心かとおもったらシュールストレミングの回が入ってた。いつかは食ってみたいもんだ。もやしもんを読んでると自分でもかもしたくなってくる、何か手軽にかもせるもんはないか、酒はハードル高すぎる(無免許酒造は違法です)、パンとかはかもしてる感じがしない。勢いでざざむしのホンオっぽいものを読んでみるが……うーん。

鳥はむを知る

 ふとブクマで見つけた1日300〜500円で今日も乗切るというのを見ていたら「鳥はむ」なるものを発見(参照:鳥はむ-wiki)。あ、なんかいい感じ、塩漬けだって立派なかもしだよな、肉の中の乳酸菌が発酵するんだっけ?

肉を買ってきた


 近所のスーパーで買った、岩手産赤かしわむね肉1枚172g339円也。いつも肉の量販店で買うのよりは高いけど、上の棚には同じ大きさで900円やら千数百円やらあったので、まあ普通なんだと思う。ていうかおれは普段何の肉を食ってたんだ。

塩でもんでコショウふって


 途中写真は撮るの忘れた。砂糖をふってもんで、塩をふってもんで。あとで煮るときにコンブを入れるといい、なんて書いてあったので、同じようなもんだろうと思って味塩コショウを大量にふる。もむ。はじめて作るので皮もやってみる(あまり皮が好きではない)。袋に入れて、ストロー突っ込んで空気を吸う。完成。これを冷蔵庫に入れて、三日待つ。たのしみ。

6月4日

肉の「熟成」って何だ

 ただ待っていても仕方ないから肉の熟成について調べることにした。うろおぼえで「ハムだって発酵食品」って思っていたけど、その辺どうなのか。
 肉を塩漬けにすることで、細菌の繁殖をおさえる効果があるなら、発酵するための細菌だって死んでしまうんではないか。とそこで対塩菌の登場である。乳酸菌というのは塩にめっぽう強いらしい、そんで肉の蛋白質を変性させるとか、するとグルタミン酸イノシン酸アミノ酸やらができて肉がうまくなる。あとは肉間のミオシンが糊化して、あのハム独特の質感が出るらしい。また、岩塩なんかには天然の硝石が含まれていて、それが酸化すると亜硝酸になって、肉を赤くさせるんだそうだ。ハムの添加物で亜硝酸って入ってるもんな。うーん、なんだかただ漫然と鳥はむを作るのはよろしくない気がしてきた。こうなったらちゃんと熟成させたい。

再熟成、開始

 つうわけで、乳酸菌と硝石を買ってきた。といっても近所のスーパーなのでヨーグルトに岩塩だけど。

「効果が高そう」というあいまいな理由で「カスピ海ヨーグルト」と「アメリカ産岩塩」。これを肉に再びすりこんで、さらに熟成させる。昨日つかったビニール袋はにおいが外にもれていたので、ちゃんとしたジップロックを買ってきた。もはや完全に300円では済まなくなっているが、気にしない。

6月5日

残念だ

 発酵と熟成は違うらしい。っていうか、肉の中の乳酸が肉をアレするのが熟成で、乳酸菌が肉を溶かすのとは違うみたい。あとヨーグルトに肉を漬けるってのは何かのマンガで肉をやわらかくするのに使ってた。気がする。ガマンできなくて二日で煮てしまった。水に入れて塩を抜いて、たこ糸でしばって、レシピにあるとおり沸騰した鍋に入れて再沸騰→6時間冷ます、って奴。

余熱で肉の中心まで熱を通すらしい。一時間半経ったけど鍋が冷めない。煮汁はスープにするとうまいとか。朝飯で使おう。でもなー、発酵させるハムってなかったっけ?生ハムだっけかアレは。あと中国のカビさせるハムとか。あれも生か。生は怖いよな、さすがに。

はむだ!

 鍋が冷めたのでタッパーにうつして冷蔵庫へ、おお!なんか硬くひきしまってる気がする。1時間くらい冷やして出して、切り分ける。……おおお、ちょっと煮すぎたか?色が白い……薄く切り分けて一口食べてみると……煮た鳥だ!ボソボソして味がない、失敗か!……ん?

 どうも、部分によって質感が違う、今食べたところは断面がボソボソしてるけど、切り進めていくとつやっぽい断面がある!そこを食べてみると……ハムだ!これはハムの質感だ!

まとめ

 どうやら沸騰したお湯につけすぎた(熱を通しすぎた)みたいなので、次は「表面を焼く」→「熱湯に通す」→「アルミで包んで余熱調理」というのをやってみようと思う。あと熟成も2日と短かったので、次は5日くらいの熟成に挑戦したい。発酵するハムは平気で2週間くらいそこらへんにブラ下げたりする上に一年熟成させるらしいので無理っぽい。この湿気ではただのおくされであろう。
参照
金華火腿
(またいつかの鳥はむへ続く)