絶叫機械

造形する脚本家、麻草郁のブログ。

ぼくの役に立つ宇宙戦争の感想文(他のひとがどうかは知らない)。

ほいでもって、さらに妄想を進めるならば
 結末の解釈について。一人称の映画であるはずの『宇宙戦争』から、レイがいなくなるシーンがひとつあって、思い出すとあそこが一番怖かった気がします。
で、何が怪獣を目覚めさせたかといえば
 アメリカで興行収益が悪い、というのを読んでからこの文章を読むと、さもありなんという気持ちになります。あとマイノリティリポートのときもそうだけど、トムはほんとうに「家族においてかれて一人ぼっちな男」が似合うなあ、って思ったです。
もしこのオチや解説が物語の放棄に思えるとしたら、逆にそういう人間は幸福だと思う。
 そうか、そうですね、あの映画が怖くなかったってことだもんな、それは確かに幸福だ。というわけでid:matterhornさんによるあまりに悲しい結末の解釈。そう考えると、丘に登っていく人々の姿や、丘をはさんで別れ離れになる親子、そしてレイが一線を超えたあとに見る赤い景色、すべてが地獄絵図。