絶叫機械

造形する脚本家、麻草郁のブログ。

要約:顔出しは人の為。
 僕はオフ会なんかに行くと必ず「もっとやせた知性的な顔の人だと思っていました(真の意味『あなたは太った痴呆的な顔の人ですね)」などと侮辱的な言葉を投げかけられるのですが、それはとても悲しいことです。あなたは「思ってたよりもデブでばかづらですね」と言われても平気ですか?僕は平気ではありません。
 しかし、なぜ人は、そのような心無い気持ちを言葉や態度で示すのか。それは「期待を裏切られた」からです。僕は顔を出さないで文章を書くことで、無意識のうちに「やせた知性的な顔の人」を作り上げ、期待させていたのです。意図せずとも、そうなのです。
 文章でいくら太っていることを書いても、いくらブサイクであると書いても、幻想を持つ人の期待は消えません。僕に会った人は必ず目をそむけ、舌打ちをし、遠ざかり、陰で僕の外見についての悪口を言います。言いません。「必ず」は過ぎた言い方でした。
 なぜ幻想は生まれ、消えないのか。それは、世の中の格好いい人も、同じように「ブサイクである」「太っている」などと謙譲するからです。これではブサイクの立つ瀬がありません。
 なぜならブサイクは本当のことを書いているだけなのですから。
 顔を出さない限り、この幻想は消えないのです。
 書いててしょんぼりしてきたので、なぜこういう事を書いたのか、理由を書いて終わりにします。昨晩は、今度の三悪映画宇宙のオープニングを撮影したのですが、現場でゲラゲラ笑いながら三人が活躍する映像を撮ったら、なんだか「真面目に格好つけているように見えなくもない」映像が撮れてしまったのです(もちろん出ているのは僕らですので格好よくはありません)。
 自分が出てきて格好つけている映像を真面目に撮るなんて、恐ろしいことができるわけがない、自分が死ぬ映像以外で自分を出演させないのは、それが理由です。ですから、僕が格好をつけて自分を自分で撮っているときは、どうかそれを真面目に受け取らないでいただきたい。僕は自分の顔が好きではありません、電気を発したりエクトプラズムを吐いたり、メガネからビームを発してる方が性に合っています。

 ところで三悪映画宇宙では僕が出演している映像作品が2つあるのですがどちらも僕の特性を活かしたつくりですので全然安心ですね。
三悪映画宇宙第1回inロフトプラスワン4月23日金曜日19時より